取締役の報酬を支払う条件とは(最判H15.5.21と福岡高判R4.12.27)
会社法361条1項は、「取締役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益(以下この章において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議に […]
資本金額減少の際の「債権者を害するおそれ」とは(大阪高判H29.4.27)
色々な要因で、減資をすることは時々あります。特に、事業再生のため会社規模を小さくする場合や、税務上のメリットをとる場合が多いものと推定されます。 減資の際に問題となるのは、会社法449条5項ただし書です。つまり、減資に対 […]
同族会社間におけるトラブルの例(最判H17.2.15)
多くの中小企業は同族会社です。 「同族」といっても、必ずしもずっと仲がいいわけではありません。特に相続などが発生して代が変わると、ほとんど付き合いのない者が株主となることもありえます。また、兄弟で株を持っていたとしても、 […]
会社の業況が悪い状況で取引を継続することと、取締役の第三者責任について(高知地裁H26.9.10)
会社の業況が悪化していてたとしても、なんとか事業を継続しようとしてやや無理をして取引を継続することは、一般的にみられるところです。 一方で、取締役は、その職務により第三者に損害を与えた場合。悪意・重過失がある場合、損害賠 […]
株主総会で株主の代理人弁護士の出席を認めないことは違法か(札幌高判R1.7.12)
いわゆる同族会社において、株主間で紛争になることは少なくありません。 相続が発生して相続人に株式が分かれたり、最初は仲良く株式を持ち合い経営していた兄弟仲が悪くなったりするようなケースが典型です。東京地方裁判所民事8部は […]
株主総会決議がないと役員報酬を返さなければならない!?(最判H15.2.21、東京地判H30.1.22)
小規模の同族会社などでは、株主総会をきちんと開催していないことがよくあります(私の経験では、きちんと開催していない会社の方が多い感じです)。 役員報酬は、本来は定款又は株主総会決議で報酬額を定めないと請求権は発生しません […]
小さい優良企業の株価を巡る紛争(株価はどう決まる?)東京地決H27.11.12
世の中には、資本金1億円未満で、優良な企業が多数あります。上場企業のように、誰もが知っているような企業ではありませんが、収益が高いという企業です。そして、そのような企業の多くが、同族企業で、株主が限定されています。 しか […]
同族会社の少数株主対策(東京地判H30.3.22)
同族会社の事業承継で、時々問題となるのが少数株主対策です。ある程度の歴史の長い同族会社の場合、相続などを通じて、株式が分散してしまっているケースがあります。少数株主が多いと、会社の重要な意思決定が難しかったりすることもあ […]